白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「イキナリ態度変わると
戸惑うんだけどな…
まぁ、黒尾が言うなら
早急に進めようかな…
とりあえず食おう
そう言えばこの前の…」
飯のオカズの大半は仕事の話で
あんまり食った気になれず
早く姫凪の飯が
食いたいな、とか
呑気に思った昼
この昼が転機だったのか
それともとっくに
歯車は回り出してたのか
俺とオマエの間に
歪が出来始めてた
それはまだ
気付けない程
小さな物だったけど
見えない所で
ユックリユックリ
それは大きくなり
飲み込もうとしてた
俺とオマエの全てを。
『え?今…なんて?』
「だから
近い内にオイカーくんが
コッチの勤務になると思うんだよな
まだオフレコだけど
姫凪になら言っても
大丈夫かと思ってさ
なァ、ビックリだろ?
オイカーくんが拒否れば
ナシになるけど
断る理由なんかねぇじゃん?
彼女は居るみたいだけど
左遷ってわけじゃねぇし
まぁ、内部だけど
引き抜きみたいなモンだから
引越しとか諸々の費用も
ある程度出るし
結婚して連れて来るだろ」