第5章 歪みに飲まれる愛

止めるのも気にせず
振り返らず去って行く背中に

「なーんだかなー
もっと社交的だと思ってた～！
オイカーくんて姫凪と
相性悪いのかー？
赤葦～なんかつまんねぇぞー」

不満気に木兎が呟く

「俺に言われても…。
んー、そうですね…
仕事中も及川さんとは
あまり話してるのは見た事ないかと？
まぁ、今回のプロジェクトでは
基本布施さんは
俺と要る事が多かったから
他のメンバーとも
あまり話してなかったんですけど」

「なんだよ
姫凪と仲良し自慢か！？
俺も…仲良しだぞ！
多分相性は良いと思う！
なぁ！黒尾くん！
俺も姫凪と仲良いよな！
少なくともオイカーくんよりは
俺のが姫凪と
相性良いよなー！」

「姫凪と相性良い男は
俺だけだから何とも言えねぇなァ
つーか、勝手に盛り上がってんなよ
オイカーくんもお前らも
俺からしたら一緒ですぅ
俺か俺以外か！それ以外にねぇなァ」