白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「良いのか?オイカーくん」
「…一人でご飯は
そこまで得意じゃないからね
それに…いや、なんでもない。
とにかく、集中出来ないから
一人で選ばせてよ」
無気力な声に押し出される様に
俺も外に出て待ってると
「お待たせ。
…それにしてもムサ苦しいね
華がないんじゃない」
出て来た途端並ぶ大男を見て
溜息を吐く
「だろ!?
姫凪が来ねぇから
一気にムサくなった!
それなのに赤葦は
ナンパしに行かないとか言うし…」
「…そっか、姫凪ちゃん…居ないんだ
クロちゃん薄着で寝かせて
風邪でも引かせたー?」
ナンパの話題はスルーして
俺をニヤニヤ見るオイカーくん
まさか姫凪が居ると思ったから
飯の誘いに乗ったとか…
「まぁ、彼女が妬くから
ムサい位の方が
俺的には良いんだけどね」
まさか、な。
あぁ見えてもオイカーくんは
女にダラしなくない気はするし
あんだけ何度も釘さしたし
ないよな、多分。