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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第4章 消せない昔、消えない今(後)


「…じゃあ、見てみるかい?
姫凪…俺を見て?」

顔が近付いて
逸した顔が指で向きなおさらされて

「俺の目の中に映ってる
自分を見てみなよ
凄くエッチで可愛い顔してる
目の前の俺は
クロちゃんじゃないのに
なんでなのかな?」

射竦めるられる様に
見つめられて
綺麗な目の中に映る自分が
嫌でも見えてくる

信じられないけど
信じたくないけど

「そんな顔で見られたら
止まらないの、分かるよね?」

私…ドキドキした顔…してる

声も出せず首だけ横に振るけど

「…分かってる顔してるよ
姫凪ちゃん…」

更に近付く声と顔

ダメ、拒否らないと。
これから鉄朗達と合流するんだから

弱々しく押し返した胸は
ビクりともしなくて

「可愛いよ、すごく」

また声が近くなる

このまま、また昨日の夜みたいに…
絶望と自分への失望に包まれた
その時

「…バーカ、するわけないじゃん
だからそんな顔しないでよ」

急に遠くなった声と体温
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