白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第4章 消せない昔、消えない今(後)
「知らないよ、そんなの。
てゆっか、困るの?姫凪
クロと二人でも良いよね?」
『…そ、それはダメ!
遊ぶなら皆でが良い!』
二人切りが嫌なんじゃない
クロが嫌なわけでもない
ただ
「…ほら見ろ!
姫凪ちゃんがそう言うんだから
決定なんですぅ!
どうせ徹夜でやるんだから
夕方くらい身体空けろってんだ!」
もう気不味くなるのは嫌なの
"ゴメン"と苦しそうに
吐き出すあの顔を見るのは
もう嫌なの
ただ、今のままで十分と
逃げてばかりもいられない時は
思ってない所から
忍び寄って来ていた
結局三人で研磨くんの家に転がり込み
オヤツを食べながら
ゲームをする
いつもと同じ流れだったのに
そこに雪崩込んで来た
「研磨さーん!
助けてください!
夜久さんが!俺を拷問する!」
「リエーフ!逃げんな!
てゆっか、研磨!
鍵かけろ!危ねぇぞ!」
男二人
「人ん家をなんだと思ってんの?
てゆっか今日部活休みなのに
何で追われてるの?」