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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第4章 消せない昔、消えない今(後)


気の利いた返しも出来ず
固まり続ける私に
申し訳なさそうにヘラリと笑って

「…なんつって。
ホントあの、ゴメン
悪ノリするクセ直ってねーな、俺」

気不味そうに距離を取る

『あ、冗談…だよね、うん。
からかわないでクダサイ
私も…勘違い、する…』

「…あぁ、ゴメン」

クロの何気ない言葉に
敏感に反応して
浮いて沈んで…
まるで恋してるみたい…って!
ダメダメ!
友達が良い
今のままが良い

あの時、本当はね
クロとならと思っての。

トモノリ先輩とは
ダメだった事も
クロとなら…って。

恋してると思ってた
愛されてると思ってた
だから、部屋に行ったのに
結果は散々だった

ただただクロを困らせて
自分も苦しかった

普通に恋愛出来るわけないと
判断するには十分だった

「…ねぇ?行くの?行かないの?
遊ばないなら
新作発売したし
帰ってゲームしたいんだけど…」

「バカッ!
お前が帰ったら誰の家で
遊ぶんだよ!
二人切りになったら
姫凪ちゃんが困るだろ!」

困る…わけじゃないけど
私は黙ってるしかなかった。
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