• テキストサイズ

白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「だから?
それがどうしたの?
何があったかは何となく分かる
だから、なに?
クロと別れて及川さんと
付き合うの?
付き合いたいの?」

『及川さんと、なんて
考えた事ない…
でも、鉄朗にこのまま
秘密を抱えて愛されるのは
怖くて辛くて
…なにより鉄朗を傷付けるよ…』

かと言って
黙っていた最初の夜を
昨日の出来事を告白する勇気すら
出なかった自分が
弱くてズルくて
情けなくて

鉄朗に似合わないと
再確認してしまう

「クロは大丈夫
姫凪を嫌いになったりしない
バカみたいに真っ直ぐなのは
姫凪が一番知ってるじゃん
初体験まであんなに掛かって
ゴタゴタしたのに
ポシャってないカップルなんか
姫凪とクロくらいだよ
だから…」

『だから大丈夫じゃない!
大事に…してくれたのに
今も…大事にしてくれてるのに…
私は…』

そう、私が一番知ってる
何があっても私を好きだと
真っ直ぐに伝えてくれた鉄朗の想いを
過剰に怖がる私に最後まで付き合って
イッパイ我慢してくれた事を。
/ 1242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp