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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「約束する!
もう泣かさない
傷付けないから…」

約束なんかじゃ
容易く癒えないだろ、その傷

だから

『…うん、分かった…』

「良かった!
あ、姫凪ちゃん
研磨の分のお茶運んでくれる?
ポットのお湯少なくて
俺らの淹れ直す分無かった」

死ぬ気で我慢するから
お願いだ

『…あのままで良いよ?』

「そこは"早く熱いの持ってこい"って
ケツ叩く所ですぅ!
気使うなって!友達だろ!」

友達より遠くなる距離を作らないでくれ

『…そう、だね』

気まずい空気のまま
研磨のカップの湯気を
お互い黙ってみつめてると

「飲み物遅い。
いつまでソコに居るつもり?
ほら、クロ達のカップ持って来たよ
レンチンすれば?
姫凪、本当にそれでいいの?」

研磨がキッチンに入って来た
研磨の言葉は姫凪ちゃんだけじゃなく
俺にも言ってる様に聞こえる

"本当にそれでいいの?"
…か。
本音を言えば良くない
【友達】じゃ足りない
愛や恋抜きの関係で
満足出来るとは思えない
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