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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


姫凪ちゃんを愛したい
姫凪ちゃんに愛されたい

でも、それは俺の気持ちで
姫凪ちゃんの気持ちは
さっきの反応が全てだ。

もう間違えたくない
慎重に、慎重に…。

『え?それでって
どう言う…』

「温いコーヒーなんて
美味しくないでしょ?
温めて貰ったら?」

『あぁ…そう、だね
温めて…行く』

「そう、じゃあ
おれは先に戻るね」

研磨の声に頷く姫凪ちゃんに

「俺が持って行くから
部屋でユックリしてなさいよ
まだ顔色少し悪い」

優しく紳士に声を掛ける

『大丈夫…一緒に…』

その気持ちは嬉しい
俺だって少しでも長く
一緒に居たいけど
勘違いしたら
また暴走しそうで
泣かせそうで
それが怖くて

「そんな可愛い事言って…
襲われたくなかったら
もっと離れてクダサイ」

距離を取るしかなかった

『…分かった
じゃあ、先に戻る…ね
クロ…ごめんね』

姫凪ちゃんの言う
"ごめんね"の意味を
俺は分かってなかった
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