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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「もう関係ねぇだろ?
チャチャ入れてくんな」

ピリピリする俺を見上げて
ニヤニヤする顔に更に募るストレス

『…もう、良い。
行こう、クロ?
さよならトモノリ先輩』

「またな、姫凪
今度は俺が相談乗ってやるよ」

一触即発の空気から
連れ出すように
歩く姫凪ちゃんの背中にぶつかる声

またなんかあるかよ
相談なんかしないよな?

だって

「本当に大丈夫か?
顔色悪いぞ」

俺は姫凪ちゃんを
傷付けたりしない
大切に大切にするって誓ったんだから

『全然平気…です
もう、終わった事なんで』

平気と言うには無理がある
苦しそうな顔

忘れさせてやるよ
辛い思い出なんて
俺が幸せにしてやる

「そっか、じゃあ行こうか
好きなモン好きなだけ買いなさいよ
今日は俺の奢りだ」

『そんなの…』

「こういう時は
甘えとくモンなんですぅ!
ほら、笑って?姫凪
……とか、呼び捨てにしてみたりして!
行こうぜ!門限あんだろ?
時間が勿体ねえ!」
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