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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「うっわ。
ガッコウでそんな事
出来ちゃう子だったんだ
我慢して損した
カマトトぶってた?
どうなんだよ、姫凪」

俺の神経を逆撫でする様な声が
後ろから聞こえて来た

『トモノリ…先輩…』

「トモノリでいーよ?
元カレ、元カノの仲じゃん?
キスもしたし
今更【さん付け】はなくね?」

あの日以来
極力関わらないようにしてた
姫凪の元カレが

「たどたどしくお強請りしてたのも
実は計算だった?」

俺を押し退け姫凪ちゃんに
何か耳打つ

何を言われたか分からないけど
姫凪ちゃんの表情は暗く
今にも泣きそうになってる

「振られたからって
あんまりイジメないで貰えますかァ
姫凪ちゃん行こう
甘いモンでも買って行く?」

慌てて引き寄せ
頭を撫でるとビクッと
身体を震わせる姫凪ちゃん

「(大丈夫?アイツに
何か言われた?)」

耳打ったのとほぼ同時

「お菓子で甘くして
美味しく食われたりして」

意地悪な声が重なり
更に硬くなる表情と身体
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