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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


『…は、はい…』

姫凪ちゃんのトラウマに
触れてる事にも気付かず

ニヤケ面も下心も満載で

「研磨、リエーフお先に~
(今度奢る!)」

姫凪ちゃんの手を
シッカリ握りながら
足早に廊下を歩いた

一歩、また一歩
家に近付く度に
心臓が跳ねる

落ち着け、俺よ!
今日は少し開いちまった
距離をもう一度
戻す為に誘ったんだ
別にエロい事なんか…

「スマン!早かった?
ユックリ歩く!」

『…へいき…手…の方が
ドキドキ…する…っていうか…』

「…!!?」

エロい事したくなるような
発言はやめていただきたいね…

「ドキドキ…しててクダサイ
てゆっか…俺以外に
ドキドキしない身体にしたいんですけど
……駄目デスカ?」

前から散々ドストライクを
突いてこられても
暴走しなかった
最大の要因の【彼氏】には
元が付いてるし

『駄目ってわけでは…』

どことなく積極的な
この言動は
暴走要因しかない

"今なら…"そう思うには十分だった
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