白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
『あの…私の事なら
気にしないで灰羽くんと…』
「いや、それはない!」
「なんでッスか?!
俺のおいなりさんは…」
ナンデ、じゃねぇの!
悟ってクダサイ!!
"明日何個でも奢ってやるから"
そう言って宥めようとした
俺の目の耳に
「…あ、ソッカ。
布施も一緒に来れば
問題ないじゃん?単純!」
まさかの提案
しかも…
『え?』
「布施って何か
喋り難そうで
関わらない様にしてたけど
これを機に仲良くなろう、な!」
戸惑う姫凪ちゃんの
肩を抱くなんて
なんて羨まし…ンンンンッ!
紳士じゃないぞ!
強引過ぎるリエーフを
俺の声が止めるより早く
『ちょっと、待って…灰羽くん
距離、近い…!』
「え?なんで?普通の距離じゃん?
布施って顔は可愛いのに
近付くなオーラ出してるのって
勿体ないって!
ほら、行こう!
クロさん行きましょ…う?」
目がオーラがリエーフを止めた
「誰の手握ってんですかァ?
姫凪ちゃんビビってんじゃん」