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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「姫凪があんな別れ方して
傷付いてるのは分かるけどさ…」

「分かってるなら
あんまり急かしてくれるなよ。
今は付き合う付き合わないとか
考えたくねぇはずだしさ…」

研磨の言葉を遮って
弁当の続きを喉に流し込む

ヘタレな自分にも
進まない状況にも
嫌気がさしてる
本当は押せ押せで押し倒して
モノにしちゃいたいけどさ

「…まだ良いよ友達で。
姫凪ちゃんの傷が癒えるまで
待てば良いだけだ
焦る事ぁねぇよ」

強引さに泣かせる事はしたくない
また"男なんて"って
思わせる様な事だけはしたくない

あの子には笑ってて欲しいから

「姫凪の傷が自然に治るのと
クロが死ぬのと
どっちが早いかな」

「縁起でもない事言うな!」

俺は絶対泣かせないって
終わった恋を目の当たりにした時に
誓ったから

「おれの勘当たるよ」

「今回はハズレるって
あの子は俺らが思うより強いから
ヘタな事しないで
見守るのが一番良いんだよ
今はソッとしてるのが
一番の薬だって」
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