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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


「じゃあねクロ
姫凪に宜しく
また顔出すよ」

「あ、あぁ…分かった」

クロちゃんも戸惑う
俺と孤爪チャンのツーショットは

「…」
「……」

案の定気まずさしかないね!!

「眠い…」

「じゃあ何で送るって言ったのさ
別に一人で良かったのに」

憮然と窓の外を眺めると

「…クロは友達だし
姫凪はその彼女で
おれにも後輩だしね。
だから…」

助手席から後ろを振り返り

「あんまりイジメたらダメだよ」

俺の目をジッと見据えて来る

「…別に大した事してないよ
揶揄ってるだけじゃん」

それだけじゃない夜の事は
俺と姫凪ちゃんしか知らないし、と
とぼけた声が

「それだけじゃない…よね?」

「え…?」

絶句に変わる

「…昨日の夜…」

まさか見られてた?
いや、聞かれてたのか?

どうする?
クロちゃんにバレたわけじゃないけど
不味いんじゃ…?

しらばっくれても
アレを見られてるなら
うまく誤魔化せそうにないよね
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