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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


キミを仲間って枠に入れる事を
頑なに拒否してる

キミが欲しいと叫んでるなんて
どうしてこんな気持ちに
なっちゃったのかな

可能性なんて
ほとんどなくて
会う事も明日から
きっと長い事なくなってしまうのに

キミを想わない自分が
全く想像つかないよ

両想いですら
遠距離に向いてないって思うのに
片想い、しかも無謀な恋で、その上
遠距離なんて絶望的なのに

キミを諦められる気がしないんだ。

まとめた荷物の中から
手帳を取り出し
開いたメモのページ

名前と電話番号

そして

【いつでも連絡待ってる
   キミがすきだよ】

無謀過ぎて短過ぎる
愛の告白

きっと破られてクズ入れの底に
沈んでしまうだろうけど
希望を捨て切れなかった

優しいキミは
もしかしたら
登録とかしてくれるかも

どうしても困った時には
俺を思い出してくれるかも

なんて、ね。

折りたたんだ紙を
ジャケットの胸ポケットにしまい
寝心地イマイチなソファーで
夜を明かした
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