白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
小さな胸に手を伸ばし
輪郭をなぞる様に
指を這わせると
ビクビク震える身体
「服の上からで
そんな反応されたら
その先が気になると思わないかい?」
俺から逸らす顔を
向き直らせて
「姫凪…
チャント応えなよ
塞がれたくなかったらね?
どう?これ、感じるかい?」
胸の突起を服の上から探り
押し潰した
「あれ?硬いよ?
凄いコリコリしてる
服の上からでも
感じちゃうんだ…エッチだね
クロちゃんに育てられてるからかな?」
俺の声に涙ぐむ顔に
更に細くなる理性の糸が
『嫌…触らないで
私は…鉄朗…だけ、です…』
姫凪ちゃんの細い声で
プツリと小さな音を立てて
切れていく
頭の中
さっきまで俺の本能を抑えてた
冷静な自分が
ドス黒い欲に飲み込まれて行くのが
鮮明に伝わって怖くなる
俺の事を心配してくれた
無防備に触れてくれた
あの心が欲しいと
他の男の名前を呼び
俺を拒否る心を壊したいと
欲望が牙を剥いてしまう自分に
寒気がするんだ