• テキストサイズ

白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


『及川さん、無理…です!
お願い離して…』

「嫌だね。
キミが抱き締めてくれないなら
俺が抱き着くだけ。
その代わり力加減は出来ないよ
……良いんだね?」

俺を拒否する身体を
ソファーに押し倒し
覆い被さって

「期待してる?
あの夜、俺にされた事
思い出して疼いてたりして…
ねぇ、あの時のあの声
もう一回聞かせてよ
あ、声出したら
クロちゃんにバレちゃうか…」

余計な事ばかり
口から零し
体重をユックリ姫凪ちゃんに
移して行く

暴れる事も
大きな声を出す事も出来ず
震える小さな身体

俺の弱音を
損得なく聞いてくれて
せっかくキミとの距離が
縮まった気がしたのに

「可愛いね…
凄い唆るよ、その顔」

『…及川さん…止めて…』

近くなったはずの心が
遠く離れて行くのが
潤む目から伝わる

分かってたはずなんだ
こんな事しても
俺に得なんかない

「止めない
姫凪…慰めてよ
この身体で…」

色んな人を傷付けるしかないって
分かってるのに

「小さくても
感度は凄いんだ…」

なんで止まらないんだろう
/ 1242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp