• テキストサイズ

白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


本当に、優しい子だね。
平手打ちの一つや二つくらい
覚悟して口説いちゃいたいけど

「…なんてね。
そうなったらクロちゃんと
ライバルって事でしょ?
絶対嫌だね
スゲェ怖そう
バックも相当ヤバイしね」

出来ないよね。

抱き締めたい衝動を
グッと我慢して
噛み付きたい程赤い唇から
目を逸らし大きく距離を取って
揶揄いがちに笑う

『また、そんな冗談を…
私じゃなかったら
泥沼ですよ…本当に
どこまで本気なんですか
早く飲んで下さい
片付けたら私も寝ますから』

大きく出来た距離にホッとして
姫凪ちゃんも呆れ顔で笑って

『…私は鉄朗とその前の彼氏しか
知らないから
恋愛のアドバイスなんか
全く出来ないですけど
話くらいは聞けるので…
口の堅さも保証しますから
ホットミルク飲む分の時間は
その…なんでも話して下さいね』

ほんの少しだけ距離を縮めて
自分のミルクに息を吹き掛ける

せっかく我慢して
取った距離なのに
自分から縮めるとか
どうかしてるんじゃない?
/ 1242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp