白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
私の隣の席に座って
飴を差し出しながら
小さな頭を摺り寄せて来ては
「…忙しいって言って追い出された
宮城から助っ人っていうから
ツッキーかと思ったら
なんか合わなそうな人だった…
無駄にコミュ力ありそうな人苦手…
あ、ここ計算間違ってるよ
てかココはこうした方が
資料としては見やすいよ
おれがやってあげよっか?
ご褒美なにくれる?」
こんな風に仕事の邪魔…ンンンッ!
戯れて来るもんだから
外れたと思ってた妬みの視線が
矢の如く突き刺さって来る
『…あの上司も(女子も)見てますし
孤爪さんも忙しいでしょうから
そろそろ会社に戻っては…』
「えー…その上司に
頼まれたから来たのに…」
なんだと!?
あれか!?またも協賛の依頼でも出したかー!
…駄目だ。
これ以上、研磨くんがココに居ると
串刺しの上、妬みの視線で串揚げだよ!!
『では、コーヒーでもお持ちしますので
応接室でお待ち下さい』
とにかく此処から逃げ出さなくちゃ!