白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
甘い声に仔犬みたいな目に
私が逆らえる訳もなく
『…分かった。
手伝ったら帰るからね』
一旦壁に凭れさせた
及川さんの靴を脱がせる
「ネクタイとベルトも緩めねぇと…
てか、俺のスーツの皺がやべぇ…
げっ!オイカーくんのヨダレが!!」
『クリーニング出すから
そっちに置いときなよ
こっちはやっとくから』
緊張しながらも
締め付けてる物を緩める終えると
「よっしゃ!後はベットに
転がしときゃ良いだろ!
行くぞ!」
少し休んでた鉄朗が
再び及川さんを担いで
廊下を歩き出す
ちょっと待って?
そっちは
『ベットって…?』
「客間に決まって…」
だよね?
あのメチャクチャこだわり強い
あの人のお部屋だよね?
『研磨くんが買ったヤツに?
他の人寝かせるの?』
「怒ると思うか?」
『うん。烈火の如く。
前に木兎さんがふざけて寝た時
ベット買い換える騒ぎに発展したって
鉄朗が言ってたんじゃん…』