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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


でも、だったら?
どうしろって言うのよ?

知られたくないって気持ちは
鉄朗の顔を見る度に強くなる

あの笑顔を私が曇らせるなんて
一番したくないの
だったら何もなかった様に
接するしかないのに…

それが出来ない…

もうヤダ…前にも後ろにも
進める気がしない…

鼻の奥に昇ってくる痛み
化粧を終わらせたのに
それを無駄にする涙は
すぐそこまで来てる

止めなきゃ、そう思って必死に
お腹に力を入れる私の涙は

「そこまで甘くないよ
秘密を作る覚悟があるなら
もっと狡くなりなよ
ねぇ、いっその事クロちゃんに
謝っちゃえば?
俺が襲った事にしてさ。
怒られてあげる
それでキミが
チョットでも楽になるなら、ね」

優しくも謎だらけの言葉で
少し奥に引っ込んだ

私から離れて
頭を撫でる及川さん

は?今、なんて??
この人は何を言ってるの?
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