白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
放っといてくれたら良いじゃない
なんで…こんな
思い出させるような事…するのよ…!
グッと掴まれた肩
蘇る記憶に
泣きそうになる
『離して…
考えたくないの…
思い出したくない…
忘れたい…んです』
必死に肩を掴んでる手を払い退けて
『お願い…』
頭をグッと下げる
忘れたい
なかった事にしたい
鉄朗には知られたくないの…
「…キミには無理だね。
そんな事じゃスグにバレるよ
そんな拒否の仕方じゃ
蚊も殺せやしないって」
『そんな事…ないです。』
「あるよ」
『ない…!普通にします…
だから…離れてよ…
もう思い出させないで』
必死に押し返す身体は
「だからもっと強く拒否りなって。
そんな事で隠し通せると思ってるのが
甘っちょろいって言ってるんだよ」
『きゃ…!』
及川さんの胸に閉じ込められる