白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
『そうでもないです。
お腹あんまり空いてなくて
残しても勿体無いので
手付けてないから、どうぞ』
平静を装って話してるけど
本当は心臓が止まりそうな程
緊張してる
「そうかい?
じゃあ、遠慮なく…
うん、ヤッパリ美味しい!
クロちゃん幸せだね
料理上手のカワイコちゃんは
世界の宝だと思うんだよね
及川さんは。」
「姫凪は俺だけの
宝物で良いんですぅ
世界中にライバル出来たら困る!
ん?姫凪、どうした?
ガチで体調悪い?」
悪いのは体調じゃない
悪いのは…
『ううん、普通。
鉄朗も及川さんも早く食べないと
遅刻しちゃう…』
「姫凪ちゃんこそ
チャント食べなよ?
顔色良くない。
(クロちゃんが気にしてる
普通にしてなよ)」
この人との秘密。