白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
更にパニくる俺を見て
『…ブッフォッ!嘘よ、うーそ!
大丈夫。
いざとなったら
鉄朗のコート着て
駐車場までダッシュするから!』
堪らず姫凪が吹き出した
「…お、おまえ!
からかったのかよ!
怒らせたかと思って
超ハラハラしたじゃねぇか!」
ブニッと頬を抓ると
『いっぱいハラハラさせられた
仕返しだもーん!』
ベーっと赤い舌を出して
姫凪が笑う
「ぅ…スイマセン…」
言い返す言葉もなく
頭を下げると
「…でも、もうコレで仕返し終わり
こんな所
滅多に泊まれないし
満喫しようよ
夜景綺麗だよ』
下がった頭に可愛らしいキスが
なんどもなんども落ちて来た
「夜景どころじゃなくなるんですが…」
寝起きで
まだボケてるテツロークンが
悪い方向へと覚醒しようとするのに
視線を流しながら応える
『…もう!ロマンチックが台無し!
お風呂に入って
落ち着けて来なさいよーー!』