• テキストサイズ

白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


追い詰めた身体を撫で回し

「冷めてぇなァ…
もっと欲しいの知ってるくせに」

首筋に赤い痕を残す

『ちょ、鉄朗!
今から人に会うのに…!』

「そうですよぉ?
俺の嫁はお前だけって
宣言しに行くんだ
キスマーク一個じゃ足りねぇくらいだ」

もうすぐ最上階に着いてしまうのが
名残惜しい
真っ赤な顔を目に焼き付けて
身体を離そうとした

その時

『…なら、鉄朗にも
付けなきゃ…でしょ!』

グンッと引かれたネクタイ
首元に回った腕

「は、い?!?」

噛み付かれた首筋
赤く咲いた小さな華

『…鉄朗、大好き…』

甘い甘い囁き

「知ってる。
俺も…大好きだ」

お揃いの場所に付いた
華を愛おしく撫でると
タイミングよく開くドア

緊張しながら
重々しい扉をノックして

「失礼します」

ゆっくり部屋に足を踏み入れた

「…そうか。
私の負けか……
悔しいね、勝てない勝負では
なかったはずなのに…」
/ 1242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp