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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


哀川さんに対する
疑心暗鬼の根の深さによる
この判断を後悔するのは
数時間後

あまり眠れず
目を覚まし時計をボーッと眺めながら
スーツに着替える

タバコを何本吸っても
ちっとも落ち着かない
オイカーくんは上手くやるだろうか。
姫凪は納得してくれるだろうか。

ため息と吸い殻ばかりが増えて
出発の時間になる

寝かせた髪の毛に
キメたスーツ姿は
なんだか別人みたいで
居心地が悪い
車を走らせて
目的地に行くと

俺を出迎える
昨日俺を送った男

「会長とお嬢様も
もう来られます
こちらへどうぞ」

整えられたテーブルと
空席が俺を迎え入れ
席について間もなく

「やぁ、黒尾くん
待たせてすまないね
ハナ、挨拶しなさい」

「…こんにちは」

哀川さんとハナちゃんが
入ってきた

「どうも」

席を立ち頭を下げる
上げた頭
瞳に映る
ハナちゃんの
不安そうな顔
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