白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第2章 幸せの時間
そしてオイカーくんの
鋭い観察眼は
「へぇ?俺の事苦手?
そうは見えないけど?
もしかして…俺にドキドキしてる
自分が恥ずかしいから
そんな赤い顔して怒ってるのかな?」
それを見逃さない。
姫凪の口元に付いた
食べカスを笑いながら指で拭い
「そう言えばコレ元々は
及川さんのだったよね
イタダキマース」
その指を自分の唇へ
返そうとした
あ~それはダメですぅ
ただでさえ近い距離に
イライラしてる俺には
絶対的タブーだろ?
「悪いお手手は食べますよぉ?」
「う、わっ!」
カリッと爪が綺麗に整えられた
無駄に色気タップリな指に噛み付くと
「チョット!クロちゃん!
セッターの指噛むとか
どういう神経してるのさ!!
今週末後輩の指導と
親善試合に出るのに!
岩ちゃんに怒られたら
どうしてくれるのさ?!」
慌てて姫凪から
俺に注意を向けるオイカーくん