第14章 表裏一体
いや…それはだめよ。ここに長居すること自体が危険なんだから。
百歩譲ってカラ松はまだいいわ。でもおそ松は復活したら絶対私にちょっかいをかけてくるに決まってる。
チョロ松やトド松の件は、また後日に回した方が安全……でも、
最近、よく分からなくなってきた。私は疑心暗鬼になりすぎなのかもしれない。
昔は意識せずともできていた¨誰かを信じる¨ということにいちいちブレーキがかかってしまっている。
6つ子のみんなと仲良くなりたい…だったら多少の危険は端から覚悟の上じゃない。
逃げてばかりじゃ先に進めないわ。それに最近のみんなはわりと優しいし…やってることは相変わらずぶっ飛んでるけど。
「…いいわ。その挑戦、受けて立ちましょう」「ちょ、挑戦?」
…後は、
この家に入ったのも随分ご無沙汰だったし…懐かしさに浸りたいっていう気持ちもちょっぴり、あるのよね。
「2階に行きたいんだけど…みんなの部屋、見てもいい?」
「俺たちの?あの頃と大して変わらないと思うが」
「それでもいいの。お願い」
「…分かった」
***
「……あーあ、二人で行っちまったか。カラ松の奴、ぜってー俺より質悪いんだけど。
あいつはまともだと思ってたらそれは大間違いだよ〜、。…って、聞こえねぇか」
***