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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第13章 独占欲×独占欲





買い物がてら街をぶらついていると、興味深い看板が出ているのを発見した。


「橋本にゃースペシャルライブ…?」


ビルの階段下を覗いてみる。何やら聞こえてくるようなこないような。


確かチョロ松くんが好きな地下アイドルよね。もしかしてライブに来てたりするのかしら。


べ、別に会いたいわけじゃないけどね!って誰に弁解してるの、私。


入るつもりはないくせにどうにも気になってしまい、入り口付近をうろうろしていると。


「!え、な、なんかいっぱい来た!」


ちょうどライブが終わったらしく、大勢の男性客が続々と階段を上ってきたため、思わずビルの影に隠れて様子を窺う。


「今日のライブも素晴らしかったですなぁ〜」「ええ!にゃーちゃんの新曲が聴けて感無量です!」「もっと踊りを練習しなければ!」がやがや…


あー、いかにもって感じの集団ね。みんなやたらと汗だくなんだけど、いわゆるオタ芸ってやつのせいなのかしら?


チョロ松くんは…あ、いた。なんかお仲間に囲まれてるわね。


「ま、松野氏!僕のダンスのキレはどうでしたか!?」


「練習に練習を重ね、日々研鑽を積んできた我らの絶技!松野氏にも満足いただける仕上がりになっていたかと!」


「フリは完璧でしたよね?!」


「………はぁ。いいか、お前ら。はっきり言って全然、全く、これっぽっちもなってなかったんだけど?あれくらいの完成度で完璧を謳うなんざ、にゃーちゃんファンクラブ会員の風上にも置けやしねぇんだよクズどもが」


Σ「「「ひ、ヒィィッ!!」」」


「まずお前。ダンスのキレ?は?4曲目の『ラブリーキャット・マジック』の前半からすでに疲労困憊でヨレヨレだっただろうが。1テンポ遅れてるっつーのに踊り続けやがってバカなの?」「すッすみませんッ!!」


「次にお前ら。複数人での合わせ技は難易度が高いから他より何倍も努力してから披露しろっつっただろ。見事にタイミングがバラバラ、特にアンコール曲『にゃんにゃん音頭』の時の訳の分からない合いの手は何?俺の指示してないことを勝手にやったら罰金だって言ったよねぇ?」「ごッごめんなさいごめんなさいもうしません!!」


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