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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第8章 松野十四松という男





「ありがとうございましたー…」


はぁ…仕事中なのに力が入らないわ…


連日日替わりで私の元にやってくる、松野家の悪魔たち。


初日は長男、それから次男、三男、四男と続いた。ここまで来れば、さすがの私も予想がつく。


今日は五男・十四松くんの日!……っていうとなんかの記念日みたいだな…そんなわけない、こっちに戻ってきてから毎日が厄日だっつーの!


でも正直、私の気持ちにも変化が訪れている。


真っ向勝負を挑んで一生いびり合うよりは、過去を水に流して一から関係を構築していくのも悪くないんじゃないか…なんて。


6つ子にとってはこの上ないご都合主義、私だってできれば、できればよ?こんな負けを認めるようなことはしたくないんだけれども。


はぁ…どうしよう…


トゥルルルル


電話だ。


「はい、こちら赤塚マート東店でございま…


「面接したいです!!!(大音量)」Σ「!?」キーンッ


う、何この大声!鼓膜破ける…!


私は受話器を耳からなるべく遠ざけ、聞き返す。


「は、はい?面接?」


「はい!面接!!」


なんなのそのオウム返しは!?っていうか開口一番面接要求っておかしくない?!


めんどうだから店長に代わろうかな…って店長寝てるし!おいコラ暇だからって寝るなハゲ!


「あー…えっと、折って連絡いたしますので、お名前と電話番号を「いーの?!じゃあすぐ行くね!!」ガチャンッ


ツーツーツー…


わ、私、いいなんて一言も言ってないんですけど…!?


「どうしました〜?お客さん〜…?ふわぁぁ…」


「ああ、ハゲ…じゃなかった店長「今君ハゲって言った?ハゲって言ったよね?」


「名前は分からなかったんですが、声からして若い男性の方が面接に来たいと。というか来ます」「へ?」


「なので相手してあげてください」


「ん〜…君がやりなよ」


「…は?」


「僕もう一眠りしますんで…おやすみぃ〜…」


「………」


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