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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第5章 松野カラ松という男





「ありがとうございましたーっ」


ふぅ、昼のピークはこれで大体収まったかな?


店内に誰もいないのを確認してから、ぐーっと伸びをする。


とりあえず正式な仕事を決めるまでの繋ぎにコンビニでバイトし始めたはいいものの…やっぱり接客は大変だなぁ。


ま、今日は早朝からのシフトだったからもう少しで上がれるし、もう一踏ん張りね!


ガーッ


あ、お客さん。挨拶挨拶っと。


「いらっしゃいま……せ…」


入ってきた客の格好を見て、私はレジに突っ立ったまま石のように固まった。


うぅわぁぁぁ…へ、変な人来ちゃったよ…!


外は雨模様なのにサングラス着用、テラッテラと黒光りする革ジャン、ドクロのついたベルトにスパンコールが煌めく謎ジーンズ


そして一際(ある意味)目を引くのが、


恐らく自分自身であろう顔がプリントされたシャツ!!!


もう意味が分からん!ツッコミどころ満載!あとなんでびしょ濡れなの?傘は?!あれですか「真にいい男は傘なんて差さないんだぜ☆」的なノリなんですかこのドヤ顔男!!!


「…!」


しっ、しかもなんか目合っちゃった!こっち来る!なんで?!


「やぁ、また会ったなマイハニー」


そしていきなりマイハニー呼び!?本当になんなのこいつ!?また会ったなってどれだけ典型的な口説き文句なのよ!お前なぞ知らんわぁぁ!


「…い、いらっしゃいませ…何かご所望でしょうか…?」


今すぐ殴り飛ばしたい衝動を必死に堪え、鍛え上げた営業スマイルでなんとか平静を保とうとする。


というか間近で見るとこの男のやばさ半端ないんですけど!?何か的確な表現は…そう、イタい!イタタタタ特にそのドヤ顔クソシャツイタすぎて死ぬアバラ折れるぅぅぅ!!


「フッ…俺にそれを聞くのか?君はなんて罪な女なんだ…だが恥じらう姿もキュートだぜ、マイスウィート」


イラッ


あ、もう無理。我慢の限界。


「警察呼びますよ?」


「…え?」


「店員への過剰な自分アピール及びイタい台詞連発及び身の程を弁えないナンパ行為は重罪です☆何も買う気がないならとっとと失せてください☆」


「ひぃッ!?」


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