第21章 嵐は突然やってくる
は、判断が遅かった…!おそ松が帰ってくる前に行動してればとっくに脱出できてたわよね、これ!
後悔してももうどうすることもできない。ああ、私のバカ…
「で?押し入れで十四松と何してたの?」
「べ、別に押し入れは関係ないわ。あくまで隠れてただけよ」
「ふぅん?じゃ、¨ここ¨でなんかやってた?」
「///!!」
なんだか…喋れば喋るほど、墓穴を掘ってる気がする。
下手に隠そうとしても惨めな気持ちになるだけだわ。白状してしまおう。
「……じゅ、十四松と、その……ひゃっ!///」
言い淀んでいると、突然彼が私の前髪をかきあげて額にキスをしてきた。
「え、え…っ///ちょ、いきなり何を…!」
「うん?真っ赤になってっからかわいーなーと思ってさ、つい♪察しはついてるからはっきり言わなくていいよ」
「なっ!///」
抱きしめられたままだった体を解放される。階段を上ってくる音が聞こえた。
「十四松、戻ってきたな。俺ベランダでタバコ吸ってるからさ、今のうちに家帰れば?早くしねぇと他の奴らも帰ってくるよ」
「え…お、お咎めは…?」
自分でも、なんでそんな変なことを聞いたのか分からなかった。
けど、彼の反応が予想外に淡白で…おまけにあっさり私を逃がしてくれるものだから、少し寂しかったのかもしれない。
寂しい、と感じる理由も、よく分からないのだけれど。
「あはは、お咎めってなんだよー。いいからほら、押し入れ戻っておけって。十四松に『実はバレてました』なんて知られたくねぇだろ?俺もあいつらには黙っておいてやるからさ。じゃねー」
ひらひらと手を振って、彼はベランダに消えてゆく。
ほどなくして、十四松が部屋に戻ってきた。
「ただいマッスル!ってあれ、!おそ松兄さんどこ行ったの?」
「あっ……ま、窓を開ける音が聞こえて…の、覗いてみたら誰もいなかったから出てきたの。ベランダじゃないかな…?」
「そうなんだ!じゃあ今のうちに僕と一緒にここを出よう!家まで送ってく!」
「う、うん…ありがとう」
やっと問題は解決した、はずなのに。
どこか釈然としないこの気持ちは…なんなのだろう…。
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