第4章 松野おそ松という男
ちょっと見直しかけた私がバカだったわ!こいつは救いようのないクズ、これは一生覆ることのない決定事項なのを今一度脳にインプットしておかないと!
銃口から煙が立ち上るバズーカを黒焦げの横に放り投げ、私はリビングを後にした。
ああもう、せっかくバイト休みでゆっくりしようと思ってたのに、あのドクズド変態のせいで台無しだわ。復活まで時間かかるだろうし、今のうちに二度寝しようっと。
「つーかまーえたっ♪」
Σ「!?」
自室に入ろうとしたその時、背後からいきなり抱きつかれ、そのまま壁に押し付けられた。
「きゃっ…!」
誰が、なんて疑問に思うまでもない。
「ふ、復活早すぎよ…!離して、おそ松くん!」
物凄い力で押さえ付けられているため身動きができず、私はなるべく大声で背後にいる犯人を威嚇する。
でもやはり離す気配は全くない。
「…ちゃんさぁ。さっきの冗談だと思ってるだろー?」
「ちょっ…耳元で話さないで…!///」
「俺本気だよ?…ちゃんのこと、昔からずっと好きだったんだよね」
彼はわざと低い声で囁くように言いながら、より一層体を密着させてきた。
「///〜っい、意味が分からない…!じゃあなんで私を虐めたりしたのよ!」
「え、まだ分かんねぇの?
¨好きな子ほど虐めたくなる¨っていうアレだよ、ちゃん♪」
「!!///」
…その一言で、私は全てを理解した。
彼は…ううん、彼らが、時々私に優しかったこと。
今、こんな風に口説かれていることも。
「ちなみにさ。昨日俺らが君に吐いた暴言、あれ全部嘘だよん♪」
「…暴言?…あ」
もしかして、あの怒濤の連続攻撃のこと?ムカつきはしたけど、事実だから言い返せなかった…
「君はすっげー可愛くて美人だよ。俺が保証する」
「…っ!?///」
「もう君に酷いことしないって約束するからさ。…俺と付き合お?」
優しく問われ、私は…
いや、待てよ。
「…でもエロいことはしたいんでしょ?」
「そりゃーもちろん!早く童貞脱したi「やっぱり死ね!!!」ドカッ「ボェバァッ!!!」
危うく流されるところだったわ…そう簡単には乗せられないんだから!