第9章 8 Melody.〜天side〜
次の日。
明日がの番組収録との事で、ボク達は出来るだけ彼女をフォローしていった。
ただし生放送のみ。
今発生している批判を少なくする事、これを優先して。
そうすれば、明日集中して臨めるだろうから。
「TRIGGERの皆さん、ありがとうございました!いやー毎度毎度凄いパフォーマンスですね九条さん!」
「ありがとうございます」
「ところで少しお聞きしたい事があるんですがよろしいですか?」
(の事でしょう)
「はい」
「ありがとうございます。早速ですが、今話題になっている小鳥遊事務所のさんについて……TRIGGERのみなさんはどのように思っていらっしゃいますか?先ず八乙女さん、お願いします!」
「あいつは脆くて弱々しい。けどアイドルに対しての情熱は半端ないぜ。俺は気に入ってる」
(……は?)
「十さんはどうでしょう?」
「彼女はとても良い子です。前向きに前を見つめて頑張ろうとしてる。デビューしたら、きっとみんなも俺と同じ気持ちを抱くと思います。応援してあげたいってね」
(この人達は何言ってるの……)
「では九条さんは?」
「ボクは……」
今日はこの音楽番組で仕事は終わり。
話題性があるからって質問してきたのは、予想していたから別にいい。
けど楽と龍が突然妙な言い回しで回答した事で、ボクの眉がピクリと動いた。
をフォローする件については、なんとか社長とマネージャーを説得。
その後の話し合いで、それぞれなんてコメントをするか整理して決めていたのに……この人達はいきなり変更してきた。
アドリブ?
こう言った方が伝わりやすい?
だとしてもおかしすぎる。
まるで……に会ってきたような言い方だ……。