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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第8章 7 Melody.




一方私はレッスン室に1人で立て篭っていた。
天の声が聞こえないように耳を塞いで。


だってテレビで聞くのとは訳が違うんだ。
今天の声を聞いたら……きっと飛び出して行ってしまう。



(ごめんなさいっ……)



あのサイトの件で話があるっていうのは環くんから聞いた。
嬉しかったけど嫌で……だから私はまた彼を追い返したんだ。


でもこれじゃあの時の再現をしてるのと同じ。
申し訳なくて涙が溢れてくる。



「姉……天にぃ帰っちゃったよ。周りに惑わされないでって言ってた」

「っ……」

「……入ってもいい?」

「ダメっ……」

「大丈夫、オレしかいないよ。みんなには待ってもらってるから」

「や、だ……っ」



陸にも今は会いたくなかった。
優しい陸が側にいたら……私は絶対大泣きしてしまう。

あのサイトを見て傷ついて……天の事で苦しんで……もう陸には心配かけなくないんだ。


こうして立て篭ってる時点でダメだろうけど、次に陸や他の人達と顔を合わせる時は笑顔でいたい。



「……オレも嫌だ」

「っ……」

「天にぃの代わりは出来ないけど……それでもオレは姉の側にいてあげたい」

(陸っ……)

「だから開けて……?もう……1人で泣かないでよ……」

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