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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第6章 5 Melody.




デビュー曲を貰ってから数日後。

歌詞はなんとか覚えた。
だから今は振り付けを教えてもらっている最中。


後社長さんや万里さんの話では、今日私にマネージャーがつくそうだ。



(どんな人かな……出来れば女の人の方が……)



克服するんじゃないのかよ!というツッコミがあちらこちらから聞こえてくるよう。

でもマネージャーって、仕事中は大体いつも一緒。
他の芸能人と共演してない時くらいは安らぎたい……。



(って、それも甘えか……。もうどっちだっていい!)

「ごめんねー遅くなって」

「あっ、社長……!」

「連れて来たよ。キミのマネージャー」

「はじめまして」

「はっ、はじめまして……!」
(男の人だった……っ)



どっちでもいいって思ったけど、いざ目の前にすると怖くて身を縮めてしまう私。


黒髪短髪。
キリッとした目に大きな身体。
ついでに言うと結構イケボ。


見た目かっこいい部類に入るような人だ、この方は。

でも中身はわからない。
警戒しなければ……。



「じゃあ後は頼んだよ」

「はい、社長」

(うぅっ……早速2人きりにするのね……)

「さん」

「は、はい……っ」
(いきなり下の名前っ……マネージャーってそういうものなのかな……っ)

「簡単に話は聞きました。男性恐怖症のようですね」

「は……はいっ……」
(もう知ってる……)

「大丈夫ですよ。おれはあなたに手は出しません。だから安心してください」

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