第40章 39 Melody.
(マネージャー、彼女いないのが不思議だな……)
「ちゃん!」
(いや、本当はいるけど隠してるとか……?)
「聞いてないな」
(でも隠す意味あるのかな……私と違ってアイドルじゃないし……)
「大丈夫!次で絶対振り向かせちゃう!」
「そう?じゃあやってみようか」
「うん!いくよ!……ちゃぁぁぁぁぁん!!」
(?!)
「はっ!!はいぃぃぃ!!!!」
マネージャーの温かい一面を見た夜。
Re:valeの百さんと千さんに誘われた私は、今彼らと食事に来ている。
場所はちょっとおしゃれな鉄板焼きのお店で、目の前には熱々のお好み焼き。
おいしそうだけど……百さんの声にビックリして触ってしまうところだった。
「ほらユキ!振り向いてくれた!」
「というよりは驚いただけだけどな」
(いけない……!)
「す、すみません!ボーッとしてしまって……」
「いいっていいって!」
「それより足、大丈夫?」
「あ……はい。なるべく動かさないようにしてるので、痛みはあまり感じないです」
どこから聞いたのか、2人は怪我の事を知っている。
松葉杖で登場した私を見て「そんなに酷いの?!」と目を見開いていた。
骨を折ったわけでもないのに大袈裟かもしれないけど……これも早く治すためだ。
(TRIGGERさんのライブに松葉杖なんて嫌だ……)