第39章 38 Melody.〜天side〜
〝、ワタシのでーす!!〟
これ、バッチリ聞こえた。
だから出してって言ったんだ。
一度シメておかないと……今後何をするかわからない。
「HI、九条氏。元気です?」
「六弥ナギ、さっきの言葉……リピートして」
「What?Repeat?」
「そう、さんの事。和泉三月と話してたでしょう」
「OH……あれは九条氏、あなたの空耳––––」
「ふざけないで」
リピートなんて……別に聞かなくてもいい。
本人に言った記憶があるかどうか試しただけ。
まあ……ボクの声の調子でわかったのかもしれないけど、スマホの向こうで少し慌てだしたからちゃんと覚えてるみたいだ。
「さんはキミのじゃない」
「Hmm……ジェラシーですか?」
「……違う」
「ジェラシー、時には感じます。ですが……ワタシ、ヘルパーしようとしただけですよ?」
「……ヘルパー?」
「YES。、可哀想です」
何を言っているのかわからない。
ヘルパー?可哀想?
とはまだ大して話していないから、今日どんな事があったかなんて……まだ把握してない。
一体何が……。
「どういう事」
「あ……えっと……」
(……?)
「彼は?」
「か、代わってもらったの。もういいでしょ……?」
「よくない。もう一度代わっ––––」
「天にぃ!!」
(……陸?)
「ちょっ!陸何するの……?!」
「今からこっち来れる?!来れるなら来てよ!」
「……今に会うつもりはない」
「っ……天にぃの薄情者!!いいよ、姉はオレが守るから!!」