第38章 37 Melody.
……という会話を、後ろの方からずっと聞いていた私。
壮五さんってオーバーなところあるよなぁと思いながら、近くにある椅子に腰をかける。
すると丁度天から着信が。
ここで出たらうるさいだろうなって、私は松葉杖を使って部屋へと向かう。
慣れなくて時間がかかってしまったせいか、着いた時には切れていた。
「もしもし天?ごめんね、直ぐに出れなくて……」
「……許さない」
「えっ……!」
「ウソ、いいよ」
(ビックリした……)
「寮には帰った?」
「う、うん。天は?もうお家?」
「外からかけるわけない」
(うっ……まあそうだろうけど……)
天から連絡してくれる事が凄く嬉しい。
たわいない話をするだけでも癒される。
けど部屋の外の音が聞こえるから……内心ヒヤヒヤしてしまう。
大和さん!縄とガムテープ持ってきました!
んじゃータマと一緒に、そいつでソウを縛り上げてくれ。
え……なんで俺が、そーちゃん縛んなきゃなんねぇんだよ!
僕はただ……!みんなの命を救いたくて……!
いいか?!に触っていいのは九条と陸だけだからな!
、ワタシのでーす!!
ちげーよ!!こうなったらナギ!お前のフィギュア、オールダストボックスシュートするからな!!
Nooooooooooooooo!!!!!
(さ、騒がしい……しかも三月さん達の会話がっ……)
「……六弥ナギを出して」
(こっ、怖い……!)
「えっ……と……っ」
「……早くして」
「わ、わかった……」
(どうなっちゃうのっ……)
◆37 Melody.END◆