第38章 37 Melody.
しかし中には批判もチラホラ。
天様と一緒なんて図々しい!とか、あんなに近寄るなんて許せない!とか……色々。
天のファンからしたら私はウザいだけだろうけど……逆に「この人達に私の事を認めさせてやる」って闘志が湧いてきた。
(新曲でギャフンと言わせてみせる……!)
「マネージャー!!!!」
「なっ、なんですかいきなり」
「早くレッスン室行きましょう!」
踊りたくてウズウズする。
歌いたくてソワソワする。
こんなにも「練習したい!」って思うのは初めてだ。
厳しい指導に涙ぐんだ時もあったけど、今なら最後まで笑って練習出来そう。
「随分と熱いねー、ウチの女アイドルは」
「!ファイトです!」
「出来上がるの楽しみにしてるからな!」
「はいっ!」
3人はこれから雑誌の取材を受けるらしく、じゃーなと言って部屋を出て行った。
残された私はマネージャーを急かせに急かし、場所をレッスン室へと移す。
ジャージよし。
テープよし。
立ち位置よし。
もういつでもOK。
「マネージャー何やってるんですか!早く流して下さい!」
「何って!あなたがコンセントを差し忘れていたから今やってるんですよ!!」
「えっ?!」
「ちょっと急ぎすぎです!もっと落ち着いて!」
(やってしまった……)
「は、はい……!」
「ではいきますよ!」
「はいっ!」