第36章 35 Melody.
そして何日か経ったある日。
偶然重なったオフに、みんなして顔が輝いた。
えっ?!姉お休みなの?!
OH!ミラクル!
僕達MEZZO”も今日はお休みだよ。
りんもオフとか、すげー偶然。
話が伝わっていく度にみんなのテンションが上がって……出掛ける頃にはお祭りみたいになっていた。
「Let's go!行きましょう!」
「ははっ!おいナギ!走るなって!」
「そう言う兄さんも走ってるじゃないですか。可愛いな」
(一織くん!口に出ちゃってるよ……!)
「全く……こんな大勢で行って、バレたら大変だぞー」
(た、確かに)
「じゃあ何人かに別れて買い物しますか……?」
「俺は、適当に見て回るから」
「ダメだよ環くん。迷子になるかもしれないから、僕が一緒に行くよ」
「はあ?!ガキ扱いすんなし!」
「そ、そんなつもりはないよ……!」
「オレは姉と一緒がいい!」
「あなたってブラコンだけでなく、シスコンでもあるんですね」
「なっ!姉は違うだろー?!」
「一緒も同然です」
こんなにうるさくして周りに迷惑かかってないかなとか、こちらから進んで注目を集めていないかなとか……気になって気になって、私は出だしから買い物どころではない。
ファンに気づかれたら絶対騒ぎになるだろうし。
今日1日が心配です。