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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第35章 34 Melody.〜O〜




「天……?」



ここはもう彼の家。
来たのはいいけど……天は難しい顔をしながらベッドに腰をかけているだけで、特に何もせず時間が過ぎていってる。


「わかるでしょう?」なんて……ちょっと期待してしまったのは間違いだったのだろうか。



(返事してくれない……)
「ねぇ天……どうしたの……?」

「……うるさい。集中出来ないでしょう」

「しゅ、集中……?」
(なんの……?)

「っ……言わせないで」



一体どういう事なんだろう。
少し照れてるみたいだし……凄く気になる。


なんなの?隠してないで教えて……?


と、私はつい身を乗り出してしまう。



「キミさ……これ以上近寄ったらどうなるかわかってる?」

「え……?ううん……?」

「……折角抑えてたのに無駄だった」

「無駄……?わっ……!」

「悪いのはキミだよ」



抑えてた?何を……?
無駄だった?何が……?


って、疑問だらけになってた私を……天は自分の方へと引き寄せた。
一瞬で彼の温もりに包まれ、ドキッとした私の脳内はフリーズ状態。


代わりに瞬きが多くなる。



「……ねぇ」

(?!)
「はっ、はい!」

「……何?今の返事」

「へっ?!あっ、えっと……」

「……台無し」

(な、何が?!)

「キミのせいで……」



〝……甘え損ねた〟


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