第33章 32 Melody.
天の考えは私達にはわからない。
いくらここで話し合っても……決してわかる事はない。
だから最終的にはこうなるんだ。
直接本人に聞くしかないと。
「でも私今無視されていて……」
「大丈夫大丈夫!ここはオレ達に任せてよ!」
「えっ、百さん達にですか……?けどどうやって……」
「そうだな、とりあえず君には八乙女事務所に行ってもらおうか」
「や、八乙女事務所……?」
(どうして……)
「ああ。彼をそこに行かせるから待ってなさい」
天を呼び出すだなんて……そんな事出来るのだろうか。
でも百さんと千さんは自信あるみたいだし、ここはお任せするしかなさそう。
私も以前天を無視してしまったけど……待ってる方はこんなにも不安になるんだな……。
(何かあっても、もう無視はやめよう……)
「事務所には俺らが送ってやる。龍」
「ああ、車とって来るよ!」
「じゃあオレとユキはお芝居モード!ユキ、準備はいい?!」
「いつでも」
(皆さん……っ)
ねぇ天、見て。
楽さんがあなたを心配してる。
十さんもあなたを心配してる。
様子を聞いた百さんと千さんも、協力しようと動いてくれてる。
ほら……みんながあなたの事を気にしてくれてるよ。
もちろん私も。
一体どうしちゃったのか訳を聞かせて……?
何か悩んでるなら力になりたい。
あなたの事が大切なの。
だから待ってる。
ずっと待ってる。
天、あなたなら……来てくれるよね……?
◆32 Melody.END◆