• テキストサイズ

【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第29章 28 Melody.〜L〜




顔を真っ赤にしてるくせにフワッと微笑んできた。
それを見た瞬間……ボクは「ダメだ」と思った。


いつまでもこうしていられない。
早く……早くと……。


って、余裕をなくしかけてるのが自分でわかる。



「っ……ボク相手に幸せを感じないわけないでしょう」

「ねぇ、天はっ……?」

(言わせるつもり?)
「……ボク?」

「うん……私とこうしてて幸せ……?」



そんなの決まってる。
不幸せなわけがない。


の事が好きで……会いたくて……触れたくて……

ボクがどれだけキミを待ち望んでいたのか、ここでしっかり教えておく必要がありそうだ。



「……幸せ?そんなもの感じるわけないでしょう」

「っ……」

「キミが居なかった間はね」

「えっ……」

「けど今は違う。こうして……ちゃんとボクの目の前にいる」

「……っ」

「それだけで充分––––」



〝幸せだよ〟



どこに行ったの、なんで居なくなったの、どうして何も言ってくれなかったの。

って、散々聞いても返ってこなかったあの頃を思い出すと苦しくなる。


でも今は心から幸せ。
もう二度と手放したくない。



「本当っ……?」

「本当。こうしたいって思うのはキミだけ」

「っ……」

「好きだよ、……」


/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp