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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第3章 2 Melody.〜天side〜




(……)

「おい天、着いたぞ」

(本当に小鳥遊事務所に……?ならボクは……)

「っ……天!!」

(え……?)
「……何?」

「シカトこいてんじゃねぇよ。行くぞ」



なんて……キツい思い出に浸っているうちにテレビ局に着いたようだ。


仕事モードに直ぐ切り替えるのは慣れている。
けど頭の隅ではまだの事を考えていた。


まあ……それを表に出す事は絶対にしないけど。



「今度は何を考えてたんだよ」

「何も」

「嘘つけ。ずっと声かけてたのに全然気づかなかっただろ」

「ワザとだよ」

「なっ、ワザとだと……?!」



楽と小さな言い争いをしながら局に足を踏み入れる。
「またそうやって……!」と言う龍の声を聞きながら。


最近じゃこうして2人といる時間が楽しいと感じる。



「楽も天も落ち着いて!挨拶に行くんだから……!」

「そうだよ楽。くれぐれも失礼な事しないようにね」

「しねぇよ!!」



今回共演するRe:valeはこの業界の先輩。
彼らとは何度も一緒に仕事をしてきた。


後輩思いの……とても良い人達。



「あはははっ!やっぱり2人は喧嘩しちゃうんだね!」

「喧嘩するほど仲が良いってやつだろ」

「百さん、千さん……!すみません、楽と天が騒がしくて……」

「……ボクは騒いでない」

「いいよいいよ!テンション低いより全然いい!」

「モモは高すぎるけどね」


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