第24章 23 Melody.
「っ……」
(恥ずかしすぎる……っ)
そしてあれよあれよと衣装に着替えさせられた私は今……暗めの赤いチェックのワンピースを身に纏っている。
色合いも生地も温かみのある衣装だから、秋にぴったりだなとは思うけど……満足気に頷く監督さんと、目を輝かせながら見てくるナギさんのせいで恥ずかしくてたまらない。
「うんうん、やっぱり思った通りだ!似合ってるよ!」
「ワンダフォー!!まるでドールのようでーす!!」
「あ、ありがとうございます……っ」
(やめてっ……)
「よし!早速やろうか!2人とも並んで並んで!」
「OK!、いきましょう!!」
「ひぃぃぃ……っ」
(どうなっちゃうのっ……)
やけにテンションあげあげな監督さんとナギさん。
彼らの勢いには敵わず、私は促されるままにセットへと足を踏み込んだ。
そもそもモデルなんてやったことないのに……本当にいいのだろうか。
(ううっ……怖くなってきた……っ)
「、ワタシをここーなだと思ってください」
「こ、ここな……?」
「以前言いました。克服のお手伝いしますと」
「あ……」
「怖いの伝わってきます。ですが、あなたが少しでもステップアップできるなら……ワタシ、この身捧げます」
(さ、捧げるの……っ)
「ありがとうございますナギさん……」
「、リラックスです」