第19章 18 Melody.〜天side〜
(ボクと同じだった……)
「……」
「なにっ……」
(……限界)
の想いを沢山受け取ったボク。
今までの辛さが嘘のように感じる程満たされて、もう我慢の限界だった。
まだ完全に恐怖を拭いきれていないに……ゆっくりと顔を近づけてしまう。
「っ……!」
するとやはり警戒される。
ボクの胸を押し返して「ごめんなさい」と言われたら……いくら想い合っていてもキスなんか出来ない。
「……ねぇ、正直に答えて」
「っ……」
「ボクが相手でも怖い?」
もしこれで「怖い」と答えるなら諦める。
時期が来るまでいくらでも待つつもりだ。
けどもし「怖くない」と言うなら……ボクはもっと距離を詰める。
の唇を今この場所で貰う。
果たして答えはどっち……?
「」
「っ……ごめんなさいっ……」
「……怖い?」
「うん……っ」
「……そう」
答えはイエス、怖いだった。
あの日の出来事は、彼女の心と身体に相当深い傷を残している。
例の男のせいでボクはにこれ以上近寄れない。
すぐ目の前にいるのにキスさえ出来ない。
覚悟はしていたけど……やっぱり辛い……。
◆18 Melody.END◆