第14章 13 Melody.
しかし私の悲鳴はまだ出るのだった。
「えぇぇぇっ?!マ、マネージャー……今なんて言いました……?!」
「ですから、IDOLiSH7とRe:vale、TRIGGERも出演しますと」
「えぇぇぇっ?!」
「っ……少し黙って下さい!!そんなに大声出してたら、おれにのど飴あげる前にあなたが舐めるハメになりますよ!!」
女性アイドルからは私と、今人気のある人達が2組程。
男性アイドルからはIDOLiSH7、Re:valeさん、TRIGGERさん。
IDOLiSH7と聞いた時点では「みんなと同じステージに立てるなんて……」
Re:valeさんと聞いた時は「次こそは失礼のないようにしなくちゃ……!」
そう思ったのに……
TRIGGERさんと聞いた時は一瞬でドキッとして……何も考えられなかった。
高鳴った胸は今でもバクバクいっている。
(ウソっ……)
「そこでさんには新曲を覚えてもらいます」
「……え?」
「この前披露したデビュー曲のカップリングです。曲調はガラッと変わってバラードですよ」
「これです」と、デモテープを流し始めたマネージャー。
デッキから聴こえてきたのは、デビュー曲とは全然違う切ないラブソングだった。
同時に手渡された歌詞を目で追いながら聴く私は……ある事を思う。
(これ……今の私みたい……)
◆13 Melody.END◆