第12章 11 Melody.
「……、聞いて」
「イヤっ!!ハァハァッ、聞かっ……ハァッ……聞かなっ、い……っ!!」
(何言ってるの私はっ……)
「落ち着いて。酷くな、」
「ッ!!イヤァァァ!!」
大声を出した事……もちろん後悔してる。
言わなきゃよかった。素直に従っていればよかったって思う。
でもダメ……。
自分でもわけがわからなくなってる。
不意に手を伸ばしてきた天に恐怖を感じてイヤァァァ!!だなんて……もう最悪だ。
「……?」
「ハッハッハァッ……ハッ、ハァッ……」
(やめてやめてやめてっ……)
「さっきより酷くなってる。ボクの言う事を聞かな、」
「イヤァァァ!!触らないで!!!!」
「っ……背中をさすってあげようとしただけでしょう」
「ハァッ、ハッ……ああっ……ハ、ハァッ……」
(ごめんなさいっ……怖いっ……)
「……ねぇ、一体どうなってるの」
「イヤイヤイヤイヤッ!!ッハァ……ハァ……ッ」
「こうなってるのには訳があるでしょう。……教えて」
「話しっ、ハァハァッ……話したくっ……!ハァッ、話したくな、いっ……!!」
「っ……いい加減にして」
「ッ……」
「呼吸を落ち着かせようとしても聞かない……さすってあげようとしても断る……一体どういうつもり?」
「ハ、ァ……ッ」
(天っ……)
「これ以上……ボクを役立たずな男にしないで……」